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ゼミ生

ゼミ展2023 作品解説1

杉山伊玖海(すぎやまいくみ)の作品を紹介するページです。

作品名:Platonic Love

 映像デザインを学ぶにあたり、“ロマンポルノ”等の男女の性の価値観の違いや、その在り方を描いた作品に興味を持った。そんな中で、性的なものに対する意識の違いや、普通のことだと思っていることが、必ずしも相手も同じように考えてはいないというギャップから生まれる悲劇や恐怖を描きたいと考えた。

 制作でこだわった点は、経験のない男女を彷彿とさせるビジュアルや演技力を持つ役者をキャスティングしたことだ。衣装合わせや小道具について役者と何度も協議し、“垢抜けていない”処女と童貞を演出した。

 初めての自主制作映画で、監督の役割は勿論、マネジメントの面も全て一人で担った。撮影準備中の負担は大きかったが、映画を仕事にする上で重要なことや得られるものを知れた良い機会だった。

作品名:靴

“とにかく一度はホラーを作ってみたい!”という思いから始まった作品。ゼミ室の机の下にあった、誰のかわからない靴を見つけたときの気味の悪さをもとに脚本を書いた。「Platonic Days」では正直、脚本や映像表現のユニークさにこだわる余裕がなかったため、「靴」では自分なりに面白くしようとした。例えば、靴が徐々に綺麗になる演出や、オチそのものをはっきり表したシーンは入れずに、観る人に想像させるように仕組んだ。

 課題としては、どのホラー映画にもありそうな流れになってしまったことや、キャクターの行動心理がリアルではないことだと思う。もっとホラー映画らしくないけども恐怖を強く感じる演出ができるようになりたい。