カテゴリー
プロジェクト 研究

映像デザインゼミ 3年次成果発表展「無価値の価値 Null World」を終えて

佐賀大学芸術地域デザイン学部 映像デザインゼミは、4月8日から総合研究1号館で3年次の集大成として成果発表展を実施しました。


ここでは、展覧会で展示した作品を紹介していきたいと思います!


Explorer
江口伊吹
見る側の視点ってどっちかと言えばこっちの面が強いですよね。

watashino BOUHUZAI
瀬戸口里歩
普通が特別になってしまった今。日々生活していく中で、わたしを腐らないようにしてくれるモノたちを少し紹介する。

Think
園田千智
深く考える頭の中、答えにたどり着くまで

価値のなかったもの
鎌田将平

自分が好きなものを自分の好きなように描いたイラストは、生み出した時には価値はない。そんな無価値のイラストは家に篭っているとたくさん生まれた。
しかしそれらの作品は第三者によって定義されることで価値を持つようになる。冊子やポストカードなどの媒体は、作者と鑑賞者を繋ぐ架け橋となる。


取越加奈
これはかつて所持する価値、使用価値があったものが展示されている小さな企画展

et
楠田亜衣乃
何気ない日常と自分の持つ世界観を意識しながら、浮かんだイメージをアニメーションとして制作しました。ひとつひとつに深い意味があるわけではなく、無意味なものの連続ともいえますが、未熟さや、3DとCGの融合からなる異質さ、不安定さを感じ取っていただければ幸いです。

自分監視
益田祐輔
普段は他視点であるものを多視点でみてみる。
「気持ち悪い」「何に使える?」
と言う感情もいつか勝ちとなるかもしれない。

スペースチャージ
宮崎真優
総合研究1号館 空き教室の点検。
机、椅子、その他備品の撤去。
台数についてはチェックリスト記入済み。
モニター撤去を要請。

For give あたりまえの境界線
益田祐輔 宮崎真優
あるくこと、わらうこと、なくこと、たべられること、じがよめること、かえるばしょがあること、だれかがとなりにいること、またあしたねっていえること、

ぜんぶぜんぶしあわせなこと

いつもきづかないあたりまえは、なにものにもかえがたい価値かもしれない

いとおしいこのせかいとこの価値を、となりにいるあなたとかんじられれば、きっとわたしにも価値がある

あなたの価値はなんですか

さだいさんぽ!
芸術地域デザイン学部学生有志
2020年の佐賀大学オープンキャンパスはオンライン開催でした。それに芸術地域デザイン学部オリジナルイベントとして開催したのがこのさだいさんぽ!です。

映像デザインゼミ3期生を中心に、芸術地域デザイン学部学生が有志で集まり制作をしました。

バーチャルSNS「cluster」上に佐賀大学本庄キャンパスをつくり、1人のアバターとしてキャンパス内を歩き回れるようにしました。バーチャルキャンパスと同時にオンラインアート展 Ver.2020も開催。訪問者数は当日だけで2000人を超えました。

現在もclusterにて一般公開を継続中。

他にも、期間中には守田莉渚さんがライブ配信の実践、研究報告、配信・プレゼンを行いました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

以下、他のゼミ生から批評(感想)をいただきました。

コロナ禍によって、自分にとって価値のある情報やものを取捨選択する能力がより必要とされているように思います。しかし、日々SNSを見て生活していると他人から評価されているものの価値が全てだと思い込んでしまいがちです。
今回訪れた映像デザインゼミ3年次成果展では、学生が「無価値の価値」をテーマにいろいろな視点から価値について向き合ったことが伝わってきました。鑑賞者としても、表現者にとっての価値を知ること、自分と作品の間に生まれる価値観から自分が持つ価値を問うことが展覧会を通してできました。
また、スタジオβに展示されていた「さだいさんぽ」は新型コロナウイルス感染症対策のため中止された2020年のオープンキャンパスを、バーチャルで体験できるようにした映像デザインゼミの大きな成果物であり、今後のさらなる活用に期待したいプロジェクトです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ご来場してくださった皆様、ありがとうございました。