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ゼミ生 卒業制作・論文

2024年度卒業制作展  作品紹介1

『 扶け 』

作:杉山伊玖海

SNS に蔓延る男女叩きへの苛立たしさから、フェミニズム映画の新しいジャンルとしての確立を目指し制作した。

脚本を制作するにあたり、主人公を男性にして、試練に立ち向かう姿でストーリーに盛り上がりを見せつつ、女性が抱える問題に対して俯瞰して見られるように意識した。夫婦がお互いにどう歩み寄るべきかを主人公とともに模索できる物語なのだ。

ラストはハッピーエンドに見えるが、女性の秘めた強かさによって困難を乗り越えていることも1つのポイントである。果たして二人はお互いを見つめ直すことが本当にでき、今後幸せになることはできるのか否かは視聴者に委ねたい。

『 emotion graphic 』

作:中田結泉

人間は生物の中でも言語、手振り身振り、文字などあらゆる手段で感情を表現、または読み取るコミュニケーションを行うことができる

では芸術に対してはどのような情報を読み取って“感情”を判断するのだろうか

明確な文字と言葉を使わず色と形で織りなす芸術に人間が感じる“感情”の基準とは何か

人間の感情の分類は色相環と似ており、基本となる色だけで色々な色が作り出せるように、感情も基本となる8つの感情(喜び・信頼・恐れ・驚き・悲しみ・嫌悪・怒り・期待)から色んな感情が生まれるという「プルチックの感情の輪」が存在する

プルチックの感情の輪では二つの基本感情が同時に起こると人間特有のの高度な感情が生まれる。

例えば「喜び+信頼」の二つの感情が同時に起こると「愛」が生まれるのだ。

人間の感情の種類は多く、このプルチックの輪を使えばより心の底から感じた本当の思いが自覚でき判断できるようになるかもしれない

この説を踏まえつつ、世界観が異なる映像作品を視聴した人たちの感情を集め、他の人と自分の生まれる“感情”の違いを皆んなで見られるようになれば面白いのではと思い制作した